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事例1:網膜色素変性症(50代・女性)

 疾患名  網膜色素変性症
 年代・性別  50代・女性
 経過・症状  30代頃から、暗所で目が見えにくい、何となく視野が狭くなっているという感覚はあったが、日常生活や仕事に何ら影響はない程度であったため、特に病院に行くことはなかった。しかし、50代になる頃から運転中に左右が見えにくい、足元が見えにくいといった症状を感じた。職場の同僚からも、「周りが見えていないと感じることがあるよ」と言われ、始めて眼科を受診、大きな病院で精密検査を受けるように指示があった。精密検査の結果、『網膜色素変性症』であることが判明した。
 請求の過程  現在の主治医に診断書の作成依頼をした時に、50代になって始めて受診した医療機関が初診日となることを説明しました。しかし、『網膜色素変性症』は先天性の疾患であることから、初診日はその日ではないと言われ、初診日の欄には生年月日を記入されました。仕方がないので、私からの初診日に関する意見書を添付して請求を行いました。
 結果  2級での障害厚生年金支給決定。
 寸評  先天性の疾患の場合、潜在的な発病が認められたとしても通常に勤務していた場合は、症状が自覚されたとき、あるいは検査で異常が発見されたときをもって発病とする、また、その後始めて医師の診療を受けた日を初診日として取扱う、というのが障害年金のルールです。こういったルールを知らない医療関係者は、非常に多いのが現実です。
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