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《第873回》くも膜下出血で障害厚生年金支給決定

DSC_1804こんばんは(^O^)/

Amazonから頼んでいた本が届きました。
審査請求や再審査請求にはパターンが存在しませんので、
その都度事例に合った主張を考えれることになります。
しかし、同様の事例の存在はやはり気になりますし、
審査会がどのような点に着目して決定しているのかを知ることは、
非常に勉強になります。
知識の幅を広げて、
今後の不服申立てに生かしたいと思います(*^-^*)

さて、昨日の事になりますが、とても嬉しい報告がありました。
昨年の10月に障害厚生年金の請求をしていた案件があったのですが、
無事3級での支給決定がなされました(約3年半の遡り支給あり)。
こういう報告は何度頂いても嬉しいですね!

今回の案件は、くも膜下出血による半身麻痺での請求でした。
くも膜下出血とは、くも膜下腔(脳の表面は、軟膜・クモ膜・硬膜という3層構造で出来ており、
クモ膜と軟膜の間の空洞部をクモ膜下腔といいます)に出血が生じ、
脳脊髄液に血液が混入することにより引き起こされる病態の総称を言います。
くも膜下出血にかかった方の約30%は治療によって後遺障なく社会復帰しますが、
約50%の方が最初の出血で死亡したり病院での治療対象とならず、
残りの約20%に後遺障害(半身まひ、言語障害、視野・視力障害など)が残ると言われます。

この方のご家族が最初に相談に来られた時、
既に診断書を取得するところまで終わっており、後は申立書を書くだけだと聞いていました。
しかし、その現症日を確認すると、障害認定日からかなりズレていることが分かりました。
※障害認定日から3ヵ月以内の診断書が必要です。

また、診断書の内容を確認すると、3級に該当しないのではないかという感想でした。
しかしながら、実際の状況をヒアリングしたところ、
実際よりも軽く書かれていることが分かりました。

実際に私が受任して最初に行ったのは、診断書の内容の修正のお願いでした。
具体的には下記の2点です。

①障害認定日の診断書について、障害認定日から3ヵ月以内となる日付への修正。
②実際の状態を伝えた上での、日常生活における動作の障害の程度の修正。

※②については、ヒアリングした内容を書面にして主治医に渡しました。

主治医はこちらの言い分を理解され、修正ではなく1から書き直していただきました。
その結果が3年半遡りでの支給決定に繋がっています。
※最初の内容であれば遡り請求は出来ませんし、
現在の状態も不該当になる可能性が高かったと思います。

ただ、誤解をしていただきたくないのですが、
診断書の修正は、毎回当たり前のようにやってくれるものではありません。
修正を拒否された、一部修正しかしてくれなかったということが少なくありません。
勿論、出来上がった診断書を確認するのは大切なことです。
しかし、一番大事なのは、最初に自分の日常生活の状況を適切に伝えることです。
そうしておくことで、自分の状態をしっかりと反映した診断書を書いて貰えますし、
また、そうでない場合に修正依頼がし易くなることも考えられます。
※その場合であっても、診断書の作成依頼は簡単ではありません。

今回は修正をしていただくことで、適正な結果に結びつけることが出来ました。
しかしながら、ご自分でそのまま進めていたら、
間違いなく不利益を被っていたことでしょう。

障害年金を請求するのは、恐らく一生に一度のことです。
そうであれば、むやみにご自分で勧めるのではなく、
事前にご相談いただきたいと思います。

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