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事例20:脳動脈瘤(50代・男性)

 疾患名  脳動脈瘤
 年代・性別  50代・男性
 経過・症状  約5年前、物が二重に見えたり、見えにくかったりするようになり、近所のA眼科を受診。内斜視を認め、原因を調べるためにB脳神経外科を紹介された。そこでのMRI検査の結果、脳動脈瘤が認められた。その後、C病院に転院し、で2度の手術を行った。手術の後はベッドで横になっている時間が長く、移動も車椅子だったが、その後のD病院でのリハビリの甲斐もあり、徐々に歩けるようになっていった。しかし、バランスが悪く、壁伝いや杖の使用がないと真っ直ぐ歩くことは出来なかった。現在も同様に歩行が難しい状態が続いており、また、足をうまく上げることができず、僅かな段差に足を取られ、転倒することも度々ある。また、食事中に食べ物をこぼしやすく、服やズボンの脱着に時間が掛かるなど、日常生活での不自由さを強いられている。
 請求の過程  今回は脳動脈瘤による肢体の機能の障害での請求でした。いつものように日常生活動作についての詳細なヒアリングを行い、診断書作成の際に医師へ情報提供を行いました。出来上がった診断書を確認すると、数ヵ所の不備(記入漏れ等)や、こちらが考えているよりも軽く評価されている個所がありました。そこで、追記や修正、評価の再考をお願いしたところ、(全てではないものの)追記や修正をして頂きました。
 結果  2級での障害基礎年金の支給決定(約4年の遡り支給あり)。
 寸評  脳動脈瘤や脳梗塞等による肢体の機能の障害の場合は、日常生活動作の障害の程度が非常に重要になります。評価をするのは医師ですが、一緒に住んでいる訳ではありませんので、日常生活の全てを把握している訳ではありません。したがって、診断書作成依頼をする際に、日常生活上でどのような支障が具体的に出ているのかを伝えることが大切です。また、出来上がった診断書は必ず確認し、記入漏れや評価に疑問がある箇所があれば、提出前に医師に修正等をお願いすることも必要になります。勿論、事実に基づく修正しか求められないのは当然として、前記の通り評価をするのは医師ですので、修正を求めても必ずしも(こちらの)考え通りになるとは限りません。この辺りは理解する必要があります(残念ながら、強引な修正を迫ってトラブルになったという話も聞いたことがあります)。今回は全てではないものの、一部の修正には応じていただけました。勿論、これが良い結果をもたらした直接の要因とまでは言いませんが、後で後悔しないためにも診断書の内容に疑問があれば、提出前に(医師に)再考して頂くことも重要だと考えます。
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