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事例15:1型糖尿病(40代・男性)

 疾患名  1型糖尿病
 年代・性別  40代・男性
 経過・症状  約2年前の健診で、初めて尿糖の指摘を受けた。さらに翌年になると体の疲れに加え、喉の渇きも実感するようになった。足がつることが増え、運転に支障が出るようになったことからA内科を受診。ここで1型糖尿病と診断された。現在はB病院に定期的に通院している。食事前には(食事の)量や種類に応じて自分でインシュリン量を調整して注射しているが、うまく行かずに高血糖や低血糖になってしまうこともある。低血糖時には手が震え、冷や汗が出て立っているのも辛く、一方で高血糖時には動悸がする。職場には病気のことは伝えており、体がきつい時には随時休憩を取ることが許されている等、一定の配慮の基で勤務を続けている。
 請求の過程  今回は糖尿病(合併症なし)での障害年金請求でした。この場合は、必要なインシュリン治療を行ってもなお血糖のコントロールが困難である必要があり、かつ、日常生活や就労に一定の制限があることが求められます。診断書作成にあたっては、B病院に空腹時又は随時血清Cペプチドの検査を依頼。さらに日常生活や就労の実態を文書で伝えた上で診断書を作成して頂きました。
 結果  3級での障害厚生年金の支給決定。
 寸評  糖尿病での障害年金請求は、その殆どが腎症や網膜症等の合併症によるものです。ですが、請求の過程でも書いた通り、合併症がない場合でも、インシュリン治療を行っても血糖コントロールが難しく、かつ日常生活等に一定の制限があれば認定されることがあります(原則3級)。血糖コントロールが難しいことを示すものの1つが、「内因性のインスリン分泌が枯渇している状態で、空腹時又は随時の血清Cペプチド値が0.3ng/mL未満を示すもので、かつ、一般状態区分表(日常生活や就労がどの程度できているかを5段階評価したもの)のウ又はイに該当するもの」です。今回のように合併症がなくても(糖尿病だけでも)、障害認定基準に示された基準を満たすことで、障害年金が貰えることもあります。良ければ覚えておいて下さい。
この方のアンケートは、コチラからご確認頂けます。
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