事例4:パーキンソン病(30代・男性)
疾患名 | パーキンソン病 |
年代・性別 | 30代・男性 |
経過・症状 | 平成9年頃から、足のツッパリ感や上肢の違和感を感じていたが、仕事で疲れているせいだと思っていた。 平成12年頃には足が震え、歩きづらさを感じるようになった。当時通っていた整骨院から整形外科受診を勧められ、その後、大病院での精密検査を受ける。パーキンソン病の診断を受け、抗パーキンソン病薬を処方される。当初は薬が効いていたが、年数を重ねるにつれ効きが悪くなり、また、薬の副作用も出現。現在は、薬が効いていない時(off時)のすくみと、薬が効いている時(on時)の手足等の不随意運動(ジスキネジア)に悩まされている。 |
請求の過程 | この病気には抗パーキンソン病薬が効果的であり、薬が適正に効いている間は、(障害年金における)障害状態とは認められません。しかし、効いている時間が短くなったり、今回のようにジスキネジアの症状が顕著になると、認められる可能性が出て来ます。 今回は、off時とon時の両方に日常生活への支障がありましたので、診断書にはその両方について、日常生活動作の判定を書いて貰って請求に臨みました。 ※診断書には、1枚で両方について書けるように工夫をしました。 |
結果 | 3級での障害厚生年金の支給が決定した。 |
寸評 | この方は、現在でもお仕事をされています(厚生年金加入中)。仕事が続けられているのであれば、障害年金は認められないと誤解をされている方や、医療関係者は少なくないと思います。また、私に相談される前に、別の社労士からも同様の旨を告げられ、受任をお断りされた経緯がありました。これが間違っていることは、今回の事例でも分かると思います。障害年金は、制度や認定基準が難解なため、様々な誤解が存在します。無理だと諦める前に、先ずはご相談いただきたいと思います。 また、薬が適正に効いており、症状が抑えられるのであれば、障害状態とは認められません(これは、パーキンソン病に限ったことではありません)。ご相談の中で、「薬を飲んでいるから大丈夫だが、止めたら〇〇の症状が出て大変だ」というお話を伺うことがあります。あくまでも服薬下での症状、および日常生活への制限が求められますのでご注意下さい。 |