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事例6:左下肢壊死性筋膜炎、慢性腎不全(原疾患は共に糖尿病)

 疾患名  左下肢壊死性筋膜炎、慢性腎不全(原疾患は共に糖尿病)
 年代・性別  30代・男性
 経過・症状  19歳の頃、専門学校の健康診断で尿糖の指摘を受けるも、特に症状は感じず、卒業後も社会人として普通の生活が送れていた。22歳の頃、食あたりで入院。その際の検査によって、糖尿病と診断された。その後はインスリン療法を受けながら社会生活を送っていた。症状はその後も徐々に悪化し、糖尿病性網膜症を発症。仕事にも支障をきたし、退職を余儀なくされる。最初に尿糖の指摘を受けてから約10年後のことだった。
 退職後は自宅療養をしていたが、3年程前から左足に痛みを感じるようになり、その翌年に足がつった状態になり、病院へ救急搬送。左足に高度の感染・壊死が認められ、左下肢膝関節上部の切断を余儀なくされた。
 同年10月、障害年金のことを知り、家族の協力の下で申請を行うも、約1年後に不支給決定がなされた。糖尿病による初診日が確認出来ないことが理由であった。
 請求の過程  今回は、先に提出した書類のコピーを(ご本人様が)保管されていませんでした。従って、提出した年金事務所に控えを頂くことから始めました。ところが、そこの職員の不適切な対応により中々書類を出して貰えず、一悶着がありました
 ようやく入手した書類を確認。初診日については『受診状況等証明書が添付できない申立書』が提出してありました。話を聞くと、当時の健診の記録は紛失しており(約20年も前のことですので無理もありません)、また、どの医療機関で受検したのかも分からず、さらに、当時の専門学校は廃校になっているという、非常に厳しい状況でした。しかし、書類を精査していると、3番目にかかった病院の受診状況等証明書の中に、詳細は不明だが、平成10年に糖尿病で入院している旨の記述が分かりました。明確な初診日はともかく、明らかに初診日は平成10年以前であることが確認出来ました。これに先立って年金記録を調べましたが、平成10年以前は全て厚生年金期間中、つまり、全ての期間で保険料の未納がないことも分かりました。さらに書類を調べると、5番目にかかった病院の病歴要約の中に、20歳頃の尿糖についての記述が見つかりました。平成17年頃に書かれた資料(初診日から10年以上経過している)ではありましたが、最初に糖尿病で入院した平成10年まで、空白なくずっと厚生年金期間中であったことを考えると、この当時に恣意的な供述をすることは絶対に考えられません(障害厚生年金よりも障害基礎年金の方が金額的に不利、3級がない、さらに20歳前障害による障害年金の場合は、一定所得があると支給停止になる等、不利な取扱いとなる為)。さらに、『一下肢を足関節以上で欠くもの』という2級の障害認定基準もクリアしていました。
 はっきりした初診日の物証は無かったものの、これだけの条件が揃いながら障害年金を支給しないことは、社会保障制度の在り方として絶対に間違っています。審査請求では、上記の事を理論的に主張しました。しかし、結果は“棄却”。到底納得が出来ませんでしたので、再審査請求に移りました。それから5か月後、社会保険審査会の公開審理が開かれる約2週間前、厚労省年金局からの連絡により、処分が変更されることになりました。要するに、こちらの主張が認められたということです。
 それから、直ぐに額改定請求をしました。実は最初の障害年金の請求から数か月後、糖尿病による腎臓の悪化が原因で、人工透析を開始していました。再審査請求で初診日が認められたことにより、ようやく額改定請求が可能になったのです。それから約3ヵ月後、1級への等級変更がなされました。
 結果 審査請求⇒棄却。
再審査請求⇒障害基礎年金2級での支給へ処分変更。
額改定請求⇒1級への等級変更が認められた。
 寸評  不服申立てをする際には、先に提出した書類を確認する必要があります。しかし、今回のように、書類の控えを取っていないケースが多いように思います。これから障害年金の請求をされる方は、必ず書類のコピーを取っておくようにして下さい。
 今回は、明確な初診日の証明となる物証がない状態でしたが、初診日が20歳前であること、20歳以降(公的年金制度加入以降)の保険料の未納が全くないことがいい結果に繋がった要因ではないかと考えています。非常に難しい案件でしたが、無事に結果が残せて私もホッとしています。
 今回は、お母様の力強い協力がありました。お母様の協力なしでは、今回の結果には絶対に結びつかなかったことでしょう。改めまして御礼申し上げます。ブログ等でも何度も書いていることですが、障害年金や不服申立てをする際には、心身ともに負担を強いられます。ご病気を抱えた方にとって、これはとても大変なことです。可能であれば、ご家族の協力を仰ぐようにして下さい。また、ご家族の方も、出来るだけ協力をしてあげて欲しいと思います。
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