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事例30:反復性うつ病性障害(50代・男性)

 疾患名  反復性うつ病性障害
 年代・性別  50代・男性
 経過・症状  約25年前、新製品開発のリーダーに抜擢されたが、自分にリーダーが務まるのかと不安になった。また、仕事のことが頭から離れず、いつも緊張状態になり、不眠にも悩まされるようになった。それから程なくしてパニック発作が起き、会社の近くの病院(内科)に救急搬送された。入院中に検査をしたが、軽い胃炎以外に指摘はなかった。医師に不安を訴え、抗不安薬を処方されたのもこの時が初めてである。退院後も発作が起き、会社の保健室で休むことが増えた。産業医の勧めで心療内科を受診、うつ病、パニック障害と診断された。その後は徐々に回復し、症状に波はあったものの、比較的安定していた。
 約7年前に会社の業績不振により退職、その後派遣の仕事に就いたが、残業や夜勤が多く、それに伴って体調が再度悪化してしまい、欠勤や遅刻、早退が増え、その後退職。経済的な理由から、無理をして再就職をした。暫くは何とか頑張っていたが、数ヵ月後に大地震が発生、自宅が半壊し、避難生活を余儀なくされた。今まで経験のない大地震と避難生活で心身ともに疲労困憊し、体調は悪化の一途を辿った。次第に会社を休みがちになり、その後1ヵ月の入院。退院後は職場復帰を望んだものの認められなかった。
 現在も無職の状態が続いている。不眠や不安、倦怠感等の症状に苛まれ、食事や入浴、着替えといった日常生活動作にも支障をきたしている。
 請求の過程  この方は順にA病院(内科)、Bメンタルクリニック(心療内科)、C心療内科、D病院(精神科)、E病院(精神科)を受診しています(現在はE病院に通院中)。ですが、最初のA病院にはカルテが残っておらず、Bメンタルクリニック、C心療内科は共に廃院していました。この場合、D病院に受診状況等証明書を書いて貰うことになりますが、D病院にはC心療内科が作成した紹介状や自立支援医療の意見書等が保管されており、「平成5年の正月休みにパニック発作を経験。胃痛もあり内科病院で精査。軽い胃炎以外は指摘されず。会社保健師の勧めでBメンタルクリニック受診。」との記述があった。また、紹介状からC心療内科を初めて受診したのは平成10年11月のことが分かり、初診日が確実に含まれる平成5年1月から平成10年11月までの全期間が厚生年金期間中にあり、かつ、この期間中のいずれの時点においても保険料納付要件を満たしていました。A病院とBメンタルクリニックのいずれかが初診になると考え、病歴・就労状況等申立書の中でA病院の初診は平成5年1月、Bメンタルクリニックの初診は平成5年3月として請求に臨みました。
※結局、初診はBメンタルクリニックの平成5年3月とされていた。
 結果  2級での障害厚生年金の支給決定。
 寸評  請求の過程を読んでも、何のことを書いているのか分からないという方も多いのではないでしょうか?これについては、下記の通達の内容が当てはまった事例です。長期間同じ会社に勤めている方等は、この通達に合致するケースもあると思いますし、この場合は初診日を示す証拠等がなくても、本人の申立てた日が初診日となります。

「初診日があると確認された一定の期間が全て国民年金の加入期間のみであるなど同一の公的年金制度の加入期間となっており、かつ、当該期間中のいずれの時点においても、障害年金を支給するための保険料納付要件を満たしている場合は、当該期間中で請求者が申し立てた初診日を認めることができることとする」

◎初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱い(指示・依頼)
 平成27年9月29日、給付指2015-120、年相指2015-76 より

この方のアンケートは、コチラからご確認頂けます。
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