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事例9:慢性腎不全(50代・女性)

 疾患名  慢性腎不全
 年代・性別  50代・女性
 経過・症状  平成10年頃、健診で高血圧や尿蛋白の指摘を受け、その後も数回連続して指摘を受けた。その後、30代半ば頃からは、何となく体の疲れ易さを感じるようになった。しかし、年齢から来るものだと思い、深刻には考えていなかった。ここまで、医療機関の受診は全くしていなかった。
 平成16年(37歳)の頃、朝から立っていられない程のふらつきがあり、近くのA病院を受診。高血圧に加え腎機能の低下を指摘され、薬物療法等が行われた。暫く通った後に、夫の転勤で県外に転居。それに伴って転院することになった。転院先のBクリニックでも薬物療法に加え、食事や運動の指示がありこれに従った。それから約10年同クリニックに通ったが、徐々に腎機能は悪化。平成29年夏からは、週3回の血液透析を施行することになった。
 請求の過程  A病院のカルテは既に廃棄されていましたが、BクリニックにはA病院からの紹介状が残っており、初診日についても(紹介状に)書かれていました。普通であればこれで問題なしなのですが、Bクリニックの受診状況等証明書には「34歳時より血圧上昇、その後徐々に腎機能悪化」とありました。前記の通り、A病院の初診は37歳の頃ですので、この記述内容は、A病院より前に受診歴があるのではないか、と疑いを持たれ兼ねません。そこで再度Bクリニックに尋ねたところ、34歳時云々の記述については、C病院(シャント手術や人工透析を開始した病院)から提供された、退院サマリに基づいた内容であることが分かりました。また、本人に再度詳しい経緯を聞いたところ、34歳というのは退職した年であることも分かりました。そこで、Bクリニック院長の許可の下、退院サマリを提供して頂き、また、本人からこれまでの経緯について詳しくヒアリングを行い、それを書面にまとめたものも添付し、A病院を受診した平成16年が初診日であることを主張しました。
 結果  2級での障害基礎年金の支給決定。
 寸評  紹介状が初診日の証明となり得ることは、ご存知の方も多いのではないでしょうか?しかし、それで全て認められる訳ではありません。今回は受診状況等証明書の中に気になる記述がありましたので、Bクリニックに再度内容を確認しましたし、その中でC病院の退院サマリのコピーを手にすることも出来ました。また、実際の請求の際には、(A病院の初診である)平成16年が初診日であることを理論的に主張した書面も添付しました。正直、慎重に事を進めなければ、違う結果になっていた可能性を否定出来ません。初診日は障害年金にとって非常に重要な意味を持っています。紹介状があれば問題ないといった単純なお話ではないのです。カルテの破棄や廃院などによって、初診の医療機関から受診状況等証明書を書いて貰えない場合はくれぐれもご注意下さい。
この方のアンケートは、コチラからご確認頂けます。
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